19 | Septiembre
母国から離れて暮らすということは、日々価値観が壊され、新しいことを取り入れざるを得ない学びの連続。時には抵抗したくなる気持ちも出てしまいます。そんな時、スペイン人にいつも言われるのが「Tranquila(トランキーラ), No pasa nada.(ノー パサ ナダ)」という言葉。「落ち着いて。大丈夫、何も起こらないよ。」という意味です。
慣れないうちは、「どうして?!」と困惑することがたくさん起こります。例えば、入国後1ヶ月以内に完了しなければならない役所の手続きで、予約が1ヶ月以上先でしか取れない、というなんともおかしなシステムがあったり、ホームページに書いていなかった書類を要求されることなんて日常茶飯事。以前、大学の学生証を作るといって写真を撮ったのにもかかわらず、1年経って帰国する頃になっても「まだできてない」と言われたこともありました。「最初から作る気なかったでしょ?!笑」と、怒りを通り越して笑ってしまうことばかり。こうなればもう、カリカリしても仕方がありません。スペインに来て最初に学ぶべきは、「ゆるんで適当に生きる」ということ。適当に生きても社会は回っています。 今ではすっかりスペイン社会への耐性がついているので、心の中で「No pasa nada.(どうってことない)」と思うようになりました。