こんにちは!りんりんです♪
ワーホリや海外留学終了時に、よく考えることの一つは「そのまま現地に滞在できないか」ということ。例外なく私もそのように考え、ワーホリビザからシェンゲンビザ(観光ビザ)へと切り替え、その後にまた別のビザに切り替えをしました。ビザの問題は、場合によっては簡単にできることもありますが、時にはとても大変なこともあります。
今回は私の個人的な経験を紹介しますが、国ごとに条件やルールが異なることは理解しておいてください。
ワーホリビザの基本ルール

私は2024年にスペインに来ました。ワーキングホリデービザを利用しての滞在です。このタイプのビザは若者の間でとても人気があります。特に、取得の主な条件が「30歳未満であること」という点が魅力的なポイント。私は日本から申請し、パスポートの1ページにスペイン用の特別なビザのステッカーが貼られていました。
このビザの目的は、観光を楽しみながら現地での生活も体験できるようにすることです。そのため、長期滞在する場合には次のような制限があります:
- フルタイムの仕事はできず、パートタイムまたは時間単位の仕事に限られる
- 同じ職場で6ヶ月以上働くことはできない
- ビザの有効期限が切れたら、国を出なければならない
ある時私はビザを変更してスペイン滞在を延長したいと思いました。そこで、新しいビザに切り替えるべく必要な書類をすべてそろえて移民局に申請を出しました。書類に不備はなかったのですが、申請は却下されました。理由は「ワーキングホリデービザだから」です。
このビザは、どんな理由でも他のビザに切り替えることはできないということが判明しました。つまり、ビザが切れるのを待ってから、別のビザを申請する必要があるのです。でもそのためには一度日本に戻り、再度スペインに来なければなりませんでした。
ビザの変更方法
日本人は一般的に、ルールを順序通り、かつ文字通りに守る意識が強いです。でも、スペインに住んでみて、合法的な「別の選択肢」があることも学びました。そして時にはその方がずっと楽で、現実的な場合もあるのです。
私の場合、スペインを一度出て日本に戻り、日本で次のビザを申請するか、観光ビザでスペインへ再入国してから次のビザを申請する必要がありました。でも、本当に日本に戻る必要があったのでしょうか?
日本人の友人たちは「絶対に日本に戻らなければならない」と言っていましたが、他の国の友人たちは「いや、それは違う」と言いました。そこでスペインの弁護士に相談したところ、「スペインを一度出て再入国すれば、観光客として90日間滞在が可能。入国スタンプがパスポートに押されるので、その期間に新しいビザを申請すれば大丈夫。」と教えてくれました。
そこで、私はロンドンへ行くことに決めました。日本に帰るより安いからです。
通常、EUに加盟している国の間の移動ではパスポートは必要ありません。つまり、出入国審査(イミグレーション)がありません。これを「シェンゲン圏」と呼びます。
スペインへの再入国をするためにはシェンゲン圏から出なければならず、EUに加盟していないイギリス、アイルランドやモロッコなど近郊の国が選択肢にあがりますが、ロンドンに行く方法が最も手軽で人気です。留学生やワーホリ組の間では「シェンゲンビザ(観光ビザ)への切り替え」として知られています。今回はその技を使うことにしたのです。

体験談:ワーホリビザからシェンゲンビザ(観光ビザ)への切替

私のワーホリビザの期限は9月17日でした。私は何と最終日の9月17日にスペインを出国し、21日にビザが切れた状態でスペインへ戻ってくることにしました。ワーホリ生活一年がちょうど終わりを迎える当日、私は緊張感があって眠れませんでした。一年前に日本を旅立ち、そして今日ワーホリビザが切れます。残り一日の有効期限を使い、バルセロナのエルプラット空港からロンドンのルトン空港に向かいました。ヒースロー空港を使う方が多いかと思いますが、私たちは少しでも航空券を安く済ませるためにルトン空港を選びました。シェンゲンビザ(観光ビザ)へ切り替える第一ステップとして、エルプラット空港でスペイン出国のスタンプをもらう必要があります。日本人は、このイミグレーションの手続きで注意が必要です。なぜなら、自動ゲートで電子の出入国手続きをする方法があり、スタンプを押さずとも出入国できてしまうからです。日本の空港で見たことがある方も多いでしょう。パスポートをスキャンし、顔写真を撮ったり顔認証をするとゲートが開くものです。この方法で通過してしまうと、スタンプがもらえなくなるので注意です。
私の場合は、同行していた彼のパスポートが電子の手続きができない国のパスポートだったため、自然にイミグレーションゲートに行くことができました。しかし、そこで問題が発生しました。私のパスポートに貼られていたワーホリビザをじっくりと見られたのです。そしてカメラのようなものを取り出して何やら私のビザは本物なのかを確かめています。そこに記された有効期限は今日。
ドキドキして無言のまま、彼と目を合わせました。もし「このビザは何?」と聞かれたら…私は下手なことを答えられないと思って黙っていました。そして、聞かれた質問に全て彼が答えてくれました。はじめに聞かれたことは、「あなたは学生ですか?」「何しにスペインに来たの?」など。
「何も悪いことはしてないから問題ない。」そう心に言い聞かせながら、頭の中で考えていたことは、何しにイギリスへ行くのか聞かれたらなんと答えようかということ。そしてイギリスの後どこに行くのかと聞かれたら…イギリスに行ってから日本行きの航空券を買うと言おうか...などと訳のわからないことを考えていました。しかしながら、そういった質問は聞かれず、返ってきた答えは意外なものでした。
「日本人が通常スペインに来る時はビザがいらないのに、なぜこのパスポートにはビザが貼ってあるの?」
…⁉︎
意外すぎました。(笑)私たちはビザの有効期限が今日だということを突っ込まれるのではと思っていたので、問題はそこじゃないということに呆気に取られました。(笑)
そしてなんと、イミグレーションのスタッフは、「このビザ初めて見た」と言うのです。私と彼で、ワーホリビザについて説明しました。なんとスタッフはワーホリビザについて知らなかったようです!!!(笑)
仕方がないので、スペインの居住許可を証明するTIEのカードを出すと、TIEに書かれた情報とビザに書かれた情報が一致していて、これで本物かどうかの疑いも晴れたらしく、納得した様子でスタンプを押してくれました。(笑)
しかし、スタッフは確認前に既にスタンプを押してしまっていたので、2回も出国スタンプを押されて、おかしなことにスペインを同日に2回出国したことになってしまいました!!!(笑)その上、ワーホリビザのページの隣にスタンプを押されたので、帰りにスペインに入国する時に絶対にそのページを見られてしまう…。突っ込みどころしかない状況。
「ビザの期限が数日前に切れているが、何しにスペインに入国するのか?」
「なぜ出国スタンプが2個あるのか?」
など...
本来心配していた問題とは別の問題が起きているではないか!と思いながら、聞かれそうなことを頭の中で想定していました。どうなることやら…。(笑)

この先がどうなるかわからない窮地に立たされている状況。でも心の奥底ではきっとなんとかなると思っている自分がいました。だから「ロンドンでアフターヌーンティーしたいなぁ」なんて呑気なこと考えられていました。(笑)こうして、少々の心配と第一関門を超えた安堵を抱えてロンドンへと旅立ちました。ロンドン入国時も自動ゲートを使わないように注意を払い、イミグレーションで無事に入国スタンプをもらいました。この時は何の心配もなくスムーズに通過することができました。

いよいよ再入国。帰りもドキドキしていましたが、ルトン空港ではロンドン出国のスタンプはありませんでした。他の方のブログにも情報がありましたが、ロンドンからシェンゲン国へ出国する際に、イミグレーションゲートはないようです。
クリアしなければならない関門は残り一つ。スペインの入国イミグレーションです。彼と一緒にスタンプをもらうための列に並びました。時刻は深夜1時ごろ。疲れが溜まっていたこともあって、行きほどの緊張感はなくパスポートを差し出しました。すると、スタッフは彼の国に行ったことがあったようで、その話でひと盛り上がりしました。そのおかげがあってか、私のパスポートは何の確認もすることなくサッとスタンプを押してもらうことができ、無事にスペインへ入国することができたのでした!!!
日本のパスポートは信頼が高いので、あまりよく見ないでスタンプを押されることが多いのです。(笑)日本のパスポートのありがたさを感じた瞬間でした。
そして、ゲートを通過してから、思わずスキップをしました(笑)

これにて無事にワーホリビザからシェンゲンビザ(観光ビザ)へと切り替えることができました。現在は、さらにそこから新しいビザに切り替えて、正式に居住権を取り直してスペインに滞在しています。
ビザは移民者の死活問題。日本人同士で集まれば必ずビザの話になります。今回の件で改めてその大変さを痛感しました。
バルセロナにいる色々な方に「ビザ取得おめでとう〜!」と言ってもらえました。それくらいみんなが欲しいビザ、大変な手続きなのですね。
観光ビザから次のビザへの切り替えについては、また別の記事で書きたいと思います。
スペイン生活2年目も楽しんでいきます♪