Rinrinviaje’s diary

スペインの暮らし。世界25ヶ国108都市を旅し、バルセロナ留学・ワーホリ・院進学を経験。各国のお役立ち情報や魅力を紹介をします♡

【ヒマラヤの水】ネパールNo.1クオリティのLangtang Grace水工場見学!|ネパール観光

こんにちは!りんりんです!!!

あっという間に数週間がたってしまいました〜。楽しみに待っていてくださりありがとうございます♡

 

前回の記事では、みなさんと一緒に「ネパールで日本人がつくった?!水工場」の施設を見学してきましたね!

ネパールの生活についても、きっと少しは詳しくなったのではないでしょうか。

 

いよいよ今回は、水工場へ潜入です!

だいぶ長〜くなってしまいましたが、動画や写真もたくさん載せているので、ゆっくり楽しみながら読んでいただけたら嬉しいです♪

それではいってみよ〜!!!

 

※この記事はシリーズになっているので、前編の記事を読んでいない方はよかったらこちらも読んでみてください♪

Diary❶

 

*マニアックなネパールを知りたい!

*ネパールで行ったことのないところへ行きたい!

*ネパールの水事情を知りたい!

発展途上国で活動する社会起業家の話を聞きたい!

 

そんな方におすすめの記事です。

 

 

ネパールの水事情

工場見学の前に、ネパールの水事情やLangtang Graceについて紹介させてください。

みなさんは、ネパールの水事情と聞いてどんなことを思い浮かべますか?

ちょっと汚そう...飲んだらお腹痛くなりそう...下痢しそう...

ペットボトルの水を飲めば安心...

 

こんなイメージなのではないでしょうか。(ネパールに失礼!笑)

少なくとも私は、はじめてネパールにいった時にこんな感じのことを考えてしまいました。発展途上国への旅がはじめてだったので、水のことが心配すぎて、スーツケースにお水を大量に詰めていって笑われたことがありました。笑

 

でも今では、上記のようなイメージは、実際にはどれも正しいようで正しくない、そんな風に思います。

 

農林水産省の情報によると、ネパールは、国土の 83%を山岳および岳陵地帯が占めているそうで、その豊かな山岳地帯の渓谷には大小の河川が発達し、 国土の 2.7%、面積でいうと4,000 km2 の天然水域を保有しています。ネパールでは、水資源が最も重要な天然資源とされており、淡水に関しては世界の淡水資源の2.27%を保有。これは保有率としては世界ランキング2位を誇るそうです。こうしてみると、ネパールのお水は汚そう...なんてとんでもないですね。豊かな自然環境の中でつくられる豊富な水資源を持っている国なのです。

一方で、実際に水を利用するにあたっては困難を伴う場合が多いようです。というのも、山間部では河川は深い渓谷の底を流れており、雨期には激流となる一方で乾期には著しく減少する沢や河川も多いことなどから、安定供給が難しいという問題にも直面しています。

 

都市部では、水質汚染の問題も。急激な発達を遂げたカトマンズやポカラなどの都市の様子をみてみると、街に届いている水は、山岳地帯を連想するようなミネラル豊富な水ではなく、決して安心して飲める水とは言えませんでした。

 

あれほどの豊かな水資源を持っているのにもかかわらず、この土地で暮らしている地元の人々には美味しいネパールの水が届いていない...そんな現状が見えてきましたね。

 

ここで、よりネパールの水事情を理解するために、水の種類や加工方法についても、Mr.X氏に教えていただきました。

 

実は知られていない水の種類

みなさんは、水にはいくつかの種類があるというのをご存知でしょうか?

Mr.X氏は、Langtang Graceの説明をする際にいつも「ナチュラルミネラルウォーター」と言っていました。

私はてっきり、フルネームか何かなのかと思っており、「なんで毎回フルネームで言うんだろう、長くて言いにくいしミネラルウォーターでよくない?」と思っていたのですが、それではダメな理由があったようです。(笑)

水には、大きく分けて、ナチュラルミネラルウォーターナチュラルウォーター、ミネラルウォーター、ボトルドウォーター(RO水)、の4つの定義が存在します。

 

Langtang Graceは、その中の「ナチュラルミネラルウォーター」に分類されます。地中でミネラル分が溶解した地下水を源水として使用し、沈殿・ろ過・加熱殺菌以外の処理はいっさいしていない水のこと。最低限の処理のみのため、水が本来持っている豊富なミネラルや深い味わいを損なうことなく、そのまま美味しさをいただくことができることが特徴です。

 

次に、「ナチュラルウォーター」があります。これは、ミネラル分の溶解が少ない地下水で、沈殿・ろ過・加熱殺菌以外の処理をしていないものです。「ナチュラルミネラルウォーター」とは、源水のミネラル分が異なるということですね。

 

続いて、「ミネラルウォーター」。こちらは、地中でミネラル分が溶解した地下水ですが、より処理工程が多くなり、沈殿・ろ過・加熱殺菌、に加えて、オゾン殺菌や紫外線殺菌・ミネラル成分調整、ブレンドなどの処理をおこなったものです。

 

最後に「ボトルドウォーター」。ネパールでもこの分類にあたるお水をよく見かけますが、これは上記3つには含まれない飲用可能な水のこと。水道水なども含まれ、処理方法に限定はありません。

この中で、ROシステム(逆浸透膜濾過)という技術で処理されたRO水があります。

これはカトマンズ市内でもよくみられる水なので、少し踏み込んでみてみましょう。

ラベルに「PROCESSED WATER」と書かれたものがそれにあたります。(ネパールでお水を飲む時は、チェックしてみてね♪)

 

ROシステム(逆浸透膜濾過)とは、非常に細かいフィルターを使って水を濾過する技術です。分子のみしか通すことができないフィルターを使い、ここに強い圧力をかけて水を通過させることで、すり抜けたH2Oのみが残った水になります。これは、もとの源水の3分の1程の量しかとれません。その後、オゾンを入れて殺菌しボトリングするので、飲料水としての安全性は高まりますが、水本来のミネラル分や味わいといった成分が全て取られた、平坦な味の水になります。

 

ネパールで売られているペットボトルの水の多くはこのPROCESSED WATER。カトマンズ市内では、地下水を使ったものが多いようですが、ROシステムの処理によりH2Oとなり、ネパールの豊かな自然環境が作り出すミネラル豊富な水ではなくなってしまうのです。逆に、これほどの処理をしないと安全に飲めないくらいに地下水が汚染されている、という意味でもあります。

 

深井戸と浅井戸の違い

もう少し深く理解するために、浅井戸と深井戸の違いについても紹介します。

先ほどの水の定義では、「地下水を使用し」と出てきましたね。これはどういうことなのでしょうか。浅井戸も深井戸も、どちらも地下水なのですが、湧き出てくる水の状態には違いがあります。

 

浅井戸は、土を掘っていって最初にあたる第一層の水脈のことです。ここのお水は、周囲の環境によって水の量や成分も変化し、地上から染み込んだ動物の尿などの汚染物質によって汚染されることもあるそうです。

 

一方で、深井戸とは、第一層よりさらに深く、岩盤層という硬い層の下まで掘って初めて水脈にあたったところをさします。岩盤層は水を通しにくいため、周囲の影響を受けることなく、ミネラルを含んだ綺麗な水を得ることができます。

 

ネパールの山の水から作られているものには、いくつかのブランドがありますが、基本的には地下水ではなく湧水を使っています。これは、川からホースをひいて直接源水を確保しているものです。

この湧水は都市の地下水と比較すると綺麗で美味しいのですが、加工処理によっては長く保存ができなかったり、日本人など免疫がない人が直接飲むと下痢をすることも。衛生上、日本だと合格しない水になってしまうのです。

 

※ちなみに、カトマンズでは「地下水」にも浅井戸と深井戸がある、という品質の違いが理解されておらず、地下水よりは湧水の方がいい、という根強いイメージにMr.X氏は苦労したそうです。

 

発展途上国のペットボトルの水は安全なのか?

ここまで読んでいただくと、水の専門家のようになりますね!笑

海外旅行時には、「ペットボトルのお水を飲めば安心!」とも言われていますが、実はそうではないことがわかってきましたね。

ネパールだけでなく、他の国でも同じような状況があるはずです。

現地では、濾過のみで菌の処理をしていない安いペットボトルもあり、手でキャップを閉めている水もあります。こうした状況では、ペットボトルの水が100%安全とは言い切れないのです。

 

ネパールの山々には綺麗な水がたくさんあるにもかかわらず、それを掘り出す技術や加工処理・保存の問題から、地元の人々に美味しい水が届いていない問題があることも学びました。

ネパールで最高品質を誇るLangtang Grace

こうしたネパールの水事情を踏まえると、Mr.X氏がつくる”Langtang Grace”は、どうやらすごそうだぞ...と興味が湧いてきますね。

 

Langtang Graceは、先ほどお伝えした水の種類の中でも最も品質の高いナチュラルミネラルウォーターです。

源水はなんと...地下160mの深井戸から掘られているランタン渓谷の地下水!

 

ランタンの夜(工場からの景色)

ここでみなさん、ランタン渓谷の荘厳で神秘的な自然環境を思い出してみてください。

山の斜面、水が流れているところで、岩盤層の下の水脈をあてることは非常に難しいことなのは想像すればわかりますね。

これは富士山の5合目で山を掘って水脈を当てるようなものなのだとか。

 

素人からみたらもう...宝くじみたい!笑

ここをなんと、Mr.X氏は一発で当てちゃったらしいです!!!

 

このような高品質の水はネパールでははじめてだそうで、

実は30年程前に、日本の大手商社が20億をかけて同じエリアで8箇所掘ったにもかかわらず、結局水が出ず、山の上から湧水をとってスプリングウォーターにしたという経緯があるらしいです。

それがこれまでネパールで一番高級な水とされてきた「オントップ」というブランドです。

 

Langtang Graceは大手企業でもなく個人ではじめたプロジェクトのため、ブランド力はまだまだですが、フランスのVolvicと同じような源水のクオリティを持っています。

そこに、世界に誇れる日本の技術が加わり、高性能な大手メーカーのフィルターと、中空糸膜フィルターを使ってボトリング。

工場は、食品安全マネジメントシステムに関する国際規格であるISO22000を取得し、水のクオリティ・加工処理だけでなく、工場の環境やマネジメントシステム全体も認められた、間違いなくネパールでNo.1クオリティの水です!

 

 

あるネパールの検査機関でスタッフがひとこと。

「こんなに綺麗な水をカトマンズで検査したのは初めてだ!!!」

 

 

実際に飲んでみた!Langtang Graceはどんな味?

ここまで読んでくださりありがとうございます。みなさんはもう、飲んでみたくて仕方がないですね( ^ω^ )

今回は私が実際に飲んでみたので、最後に感想をちょっぴりシェアしたいと思います。

 

日本人の私がLangtang Graceを一口、ゴクリ。

 

 

・・・なんだ!!!これは!!!

 

 

という大きな衝撃は、正直ありませんでした(笑)

 

「普通においしい水だな〜。」

 

 

一方で、ネパールの人たちはみな口を揃えて「おいしいおいしい!」といいます。

 

お世辞で言っているのかな〜と思っていたところ、

帰りのネパールの空港でPROCESSED WATERを飲む機会に遭遇し、味の違いが歴然!!!

言葉では言い表せませんが、飲み比べると、Langtang Graceの奥深い味わいが際立ち、本当に美味しかったです✨

 

ネパールでお酒を販売している人にLangtang Graceを飲んでもらうと、ウィスキーの水割りの美味しさが劇的に変わったんだとか。

最初は違いがわからなかった私は、「日本には美味しい水がたくさんあるんだ」ということにも同時に気づかされました。

 

これからネパールにいかれるみなさん。

ネパールの美味しいお水を味わいたい...

そう思ったらもう、Langtang Graceしかありませんね!!!

 

Langtang Grace水工場ツアー

それではいよいよお待ちかね。最後に、Langtang Graceの水工場を一挙大公開です!

工場の宿泊施設はなかなかに面白い、先進的なのか原始的なのかハイブリッドな作りになっていましたね。

ネパールNo.1クオリティの水工場はいったいどうなっているのでしょうか...。

 

まずは工場の外から。敷地の脇に、綺麗なお水がドボドボと湧き出るポイントを発見!ここが深井戸を掘って水が湧き出たところです。この水を工場内までパイプで運び、処理しているのだそう。

 

工場の中に入ってみると...

日本製のボトリングの機械がずらり!!!日本の大手メーカーの機械や中空糸膜フィルターという高性能なものまで導入されています。

 

まずはここでペットボトルづくりから。プシューッという音をたてながら、ひとつひとつ丁寧に形作られます。ここで失敗すると、中に入れた水が濁って見えてしまうので、綺麗な仕上がりになっているのか人間の目で徹底的にチェックしています。

ペットボトルづくり

 

その頃お水はというと、いくつかのフィルターを通って殺菌・ろ過されていきます。

 

水を充填するエリアは特別な部屋になっており、綺麗な環境が保たれています!

 

ここで、働く人たちも発見✨数名のネパール人の従業員と日本人のエンジニアが2人。

この日の作業は、機械がきちんと動くようにプログラミングされている「頭脳」の部分を、新しいものに取り替える作業が行われていた模様。(わけわからん...笑)

 

システムの動作確認や管理をしながら、現地のネパール人を教育している最中でした!!!

日本人のエンジニア、Mr.X Jr.氏とMr.Z氏は、定期的にネパールに来て機械やシステム管理をしているそうで、一度プログラミングを組んだらその後は日本から遠隔で操作・管理しているらしいです(°_°)エンジニアってすごすぎる〜〜〜〜!!!

Mr.X. Jr.氏

Mr.Z氏

「頭脳」と呼ばれるものはこれ⇩らしいですが、本当に意味不明すぎました。笑

 

そして充填されたボトルたちは、キャップで蓋をされ、流れるローラーに乗って運ばれてきます。列をなして登場するお水たちは、なんだか愛おしい♡

 

最後に、出てきたボトルにタグをつけ、段ボールに詰めたら完成です!!!

出荷待ちのお水たちが並んでいます。

 

工場にはラボの部屋も設置されており、ここでは菌検査が行われています。安全性のチェックが徹底されていますね。

 

さて、工場をぐるりとまわってきましたが、いかがでしたでしょうか???

いやぁ〜〜〜〜〜

盛り沢山すぎましたね!!!笑

写真だけでも、機械の性能の高さや管理システムの品質の高さが感じ取れました!!!

まとめるのが相当大変なほどに見どころ満載でした。

 

ネパールで日本人によってこんな水工場が作られていたとは...

本当に圧巻ですね。こうやってネパールの天然資源がネパールの人々のもとに、それを日本の技術でサポートできるということがとても嬉しく、日本人として誇らしく感じました。見学させていただき、ありがとうございました!!!

 

次回予告

みなさんが楽しみにしてくださっているMr.X氏の話、残念ながら今回の記事では辿り着きませんでした。

インタビューをするうちに、ここでは語り尽くせないほどのマンガのようなおもしろおかしいエピソードが満載に掘り出されたので、

ここで終わってしまうのはもったいない!と思ってのことです。

これから少しずつ連載として書かせていただきますね。笑

 

連載の最後には、

発展途上国で何かやってみたい!事業をしてみたい!

そんな夢を持つ人たちに向けて、メッセージもいただきますのでお楽しみに♪

 

 

ではでは、またね〜!